油について

貴方の健康を守るのは貴方自身です

油について

  油とは元々悪くなりやすい食品として取り扱われ、絞ったらなるべく新しいうちに使い、保存する場合には光を通さない容器で、というのが常識でした。(光による酸化は酸素による酸化以上に速く進む)
かって、食用油といえば手搾り的な圧搾法が用いられていましたが、現代では昔と同じような作り方をされているのは、コールドプレス(低温圧搾法)と銘打ったものだけです。
  現代の多くの油は、大がかりな機械や化学的な製油法が導入されて、油は大量生産され、透明なガラスやプラスチックの容器で何ヶ月も店頭に並べられるようになり、しかもその品質は劣化しないといいます。
現代の製油法では、本来油の中にある体に必要な栄養素を取り除いたり、破壊し、この製油法により、トランス脂肪やフリーラジカル、その他多くの有害物質を生み出しています。
  心臓病とガンは現代のもっともポピュラーな病気で、これらの病気は栄養の欠乏、特にオメガ−3という必須脂肪酸の欠乏と、現代の食物や環境の中にある有害な物質、ことに精製油の中に含まれる有害な「トランス脂肪」やフリー・ラジカルが相乗的に働いていることに起因していることも多いと思われます。
  脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の二つのタイプがあり、飽和脂肪酸はバター、卵、魚、鶏肉、肉類の中にあり、不飽和脂肪酸はヒマワリ、ゴマ、紅花、コーン、亜麻仁油など植物油の中に含まれている脂肪酸です。
不飽和脂肪酸にはオメガ−6、オメガ−3といった「必須脂肪酸」が多く含まれてます。
また、「必須脂肪酸」ではない単価の不飽和脂肪酸(オメガ−9)は、オリーブ油などの中に含まれています。
  一般的に最低量のコレステロールは食事から摂る必要があります。
体の中でホルモンが造られたり、皮膚や体の構成要素となっている細胞膜が造られたりするには、その材料としてコレステロールが必要だからです。
不飽和脂肪酸のオメガ−3やオメガ−6の脂肪酸をバランスよく摂ることが、健康な細胞膜を作ったり、プロスタグランディンやその他の細胞の働きをコントロールする生理物質をつくるのに大切です。
現代の食生活の中では、オメガ−6の脂肪酸は十分(過剰)に摂っておりますが、オメガ−3の脂肪酸は不足しがちです。
  心臓病、ガン、免疫機能の不全、その他多くの現代病の主要原因がオメガ−3の欠乏にあり、健康を維持するためにはオメガ−3系の脂肪酸を食物により摂取することが重要です。
また心臓病その他に効果があるオメガ−9の油(オリーブ油)も、適量摂ると良いでしょう。(エキストラ・バージンに限り)

『殺す脂肪』

  現代では多くの食用油が溶剤抽出法や水素添加という複雑な化学技術を駆使した製法で造られています。
  溶剤抽出法は、原材料に化学溶剤ヘキサンをかけて原材料中の脂肪分を溶かし出し、その後高温下で脱臭、精製、漂白など多くの物理・化学的処理を経て食用油にする製法です。
この課程の中では使い古しの天麩羅油の中にできるのと同じ、「トランス脂肪酸」という有害な脂肪酸ができ、それが多くの病気の原因になっています。 又、高温処理のため栄養成分は破壊されてしまいます。
それでもこの方法が採られているのはこれだと同じ原料から油が安く、多く造れるためです。
精製油(高温で精製、240度から270度)に含まれている「トランス脂肪」が飽和脂肪酸と同様に悪玉コレステロールといわれる低比重リポ蛋白質を増やし、善玉コレステロールの高比重リポ蛋白質を減らします。
  水素添加とは、不飽和脂肪酸の水素が不飽和になっている部分に水素を添加し「飽和」させるために、食用油の中に水素ガスと化学的な触媒を高圧下で強引に注入するという乱暴な方法で行われる作業です。
不飽和脂肪酸は水素の不飽和な箇所があるために反応しやすく、それだけ生理的な活性が高い脂肪酸ですが、その代わり不安定な脂肪酸でもあり、老化、酸化しやすく日持ちが悪い。
そこで、水素を添加して飽和させることで、酸化しにくい食用油にして商品寿命を長くし、商品棚に長期間並べることが可能になります。
マーガリンやショートニングなどもこの方法で造られ、この水素添加の過程でも体には好ましくないトランス脂肪やその他の有害物質が生じます。
  植物油や魚油は、融点(融ける温度)が低い不飽和脂肪酸が多いため、常温では液体です。
これに対しラード、ヘッドといった融点の高い脂肪は常温では固体です。(飽和脂肪酸)
多くのマーガリンの原料は植物油ですが、植物油そのままではあのように固体の硬い脂肪にはなりません。
そこで水素添加をして飽和脂肪酸に変化(硬化)させています。
全面的に水素添加せず、反応を製品の目的に会わせて途中で止めるのが部分的水素添加(部分的硬化)で、現在、この方法がマーガリンに限らず食用油を含めた多くの脂肪食品に対して使われています。

☆驚異の食品マーガリン
  『この驚異の食品は、窓際に何年も置いて光や空気、自然にある細菌その他にさらしても少しも変化しない。カビも生えないし昆虫が卵を産みつけることもなければネズミが食べることも、ゴキブリが寄ってくることもない。』

☆トランス脂肪酸はいや!
  アメリカでは同国心臓病協会推薦のTransfat free(「トランス脂肪酸」なし)とうたった新しいマーガリンがスーパーの店頭に目立ち始めたようですが、残念ながら日本ではまだ発売されておりません。

☆「トランス脂肪酸」はいりません! 良い油を選びましょう!!
 現代風の食用油やマーガリンの製造法では使い古しの天麩羅油にできるのと同じ有害な脂肪酸、「トランス脂肪酸」が大量にできます。
※これらの有害さへの認識が高まり、欧米諸国ではある一定以上の「トランス脂肪酸」を含む製品を販売禁止にし、アメリカではFDAが油脂製品の「トランス脂肪酸」含有量の表示を義務づける方針を発表。
米食品医薬品局(FDA)は先頃、心臓疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」の含まれる食品添加物を、2018年6月から原則禁じると発表しました。

日本の食用油、マーガリン30余種を分析(カナダ。SGS研究所)した結果では半数以上のものが問題製品でした。これらは実は使い古しの天麩羅油よりも古い油脂製品(「トランス脂肪酸」が使い古しの天麩羅油よりも数10倍も多い)ということが分析結果からはっきり判るものでした。

「危険な油が病気を起こしてる」より

☆トランス脂肪酸の危険性について、詳しくは『危険な油が病気を起こしてる』をお読み下さい。

※「ニューヨーク・タイムズ」でもマーガリンや植物油系のショートニングや部分的な水素添加を施した植物油、大豆油、コーン油から造られた食品は心臓病の原因になり得る、というアメリカ農務省の研究を紹介しています。

※日本でも次のような警告の文章がやっと出ましたが、下記のような緩やかな表現にとどまっています。
【第6次改訂 日本人の栄養所要量】 (厚生省)
『「トランス脂肪酸」は、脂肪の水素添加時に生成し、また反芻胃の微生物により合成され吸収されることから、反芻動物の肉や乳脂肪中にも存在する。トランス酸の摂取量が増えると、血漿コレステロール濃度の上昇、HDL−コレステロール濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加すると報告されている。』

  精製油は、光や酸素がある中で製造されているため、ある程度自然酸化しています。
そのうえ透明なガラスのボトルに詰められれば、光が通されさらに酸化が進みます。
光は油の中にたくさんのフリー・ラジカルを生み出すし、光による酸化は酸素による酸化以上に速く進みます。
また、油を汚染するため金属の容器は適しません。

『活かす脂肪』
  フローラ社(カナダ)の油は、有機農法の認証を受けた原材料を昔からの手絞りの製油法の伝統を生かし、鄭重に製造した最上質の製品なので安心できる。特別な搾油環境コントロール技術によって、光と空気を遮断した中で搾油しています。また、同時に搾油中の温度もいわゆる”体温の温度”での精油であって、熱が加えられることのない真正のコールド・プレス(低温搾油)であり、もちろん一切の溶剤も使っていません。これが比類のない味と豊かな栄養を保証するものになっています。 (当社取り扱いの亜麻仁油他)

※この油は、光と酸素によって製品が劣化するのを防ぐため、光を通さない色の濃いガラス容器に詰め、しかも開封するまでは酸素に触れさせないために油と反応しない不活性ガスが詰められてあります。
※ガラス容器を使う理由についてフローラ社では、「プラスチック容器の方が安いし、扱い易い。
しかし、食用油の研究では世界的に知られるエフアモール研の研究では、どんな種類のプラスチックでも内容物の食用油との反応が皆無とはいえないとされている。そこで当社は高価、不便も承知でガラス容器にしている。そして、色の濃いガラス容器なら光の影響を心配しないでよい。」と説明しています。

※最近日本ではバランスオイルなどの新製品が出て、製法を変えている為か、「トランス脂肪酸」は少なくなってきているようですが、特にアルファリノレン酸などオメガ−3系の入っている油は、過熱調理にはお勧めできません。 

「ゲットウエル」トップページ